年間73万8000豪ドルの請求書:クイーンズランドの草の根プロジェクトがタイニーハウスで若者の進路を書き換える
オーストラリア生産性委員会のデータによれば、クイーンズランド州が若年者を1年間拘禁するコストは約73万8000豪ドルにのぼる。一方、ゴールドコーストでは、コミュニティ機関Esuarveが10週間のタイニーハウス建設プログラムを実施し、16~24歳の参加者360人のうち約9割を労働市場へ送り出した。州政府はこうした機関による入札を公に歓迎している。プロジェクトの創設者は、数年前、機関の態勢が整っていなかったために50戸の住宅契約の機会を逃したと率直に語っている。
オーストラリア放送協会(ABC)の報道によれば、オーストラリア生産性委員会の統計では、クイーンズランド州政府が若年者を1年間拘禁するコストは約73万8000豪ドルにのぼる。しかし、ゴールドコーストでは、Esuarve(Everything Suarve)と呼ばれるコミュニティ機関が、同じ集団に対して別の方法で取り組んでいる。2023年にプロジェクトが始動して以来、16~24歳の若者360人が10週間コースを修了し、そのうち約9割が最終的に労働市場に入った。
Esuarveの創設者ジョセフ・テ・プニ・フロモント(Joseph Te Puni-Fromont)はABCに対し、Esuarveは若者にとって「少年拘置所に入る前の最後の受け皿、あるいはそこから出た後の最初の居場所」になることが多く、「私たちが向き合っているのは、他者の目には『手がかかりすぎる』とされる層だ」と述べた。
10週間コースのうち最初の2週間では、参加者は工具に触れず、まずメンタルヘルスと行動矯正に取り組む。テ・プニ・フロモントは、この段階を先に処理しなければ、「資格を与え、仕事を見つけてやっても無駄になる。子ども頃からなじんだ行動パターンに逆戻りするだけだ」と説明する。残り8週間では、入居可能な完成形のタイニーハウスの建設に携わる。外装パネルから床、収納、台所、浴室まで、施工の全工程を体験し、一級建築施工資格(Certificate I in Construction)を取得する。
報道によれば、これまでにEsuarveは14戸のタイニーハウスを建設済みで、そのうち8戸はサンシャインコーストにあるクイーンズランド州初の摂食障害リハビリ村の入居者に提供されている。
このモデルは孤立した事例ではない。ボンド大学の犯罪学者テリー・ゴルズワージー(Terry Goldsworthy)が共同執筆したオーストラリア初の系統的レビューでは、建設業界での職業訓練が若年者の再犯率を効果的に下げると同時に、オーストラリアの建設業が慢性的な人手不足に直面している問題の緩和にも資するとされた。ゴルズワージーはABCに対し、「できることの一つは、何らかの職業訓練を与え、出所時に報酬を伴う仕事を得る技能を身に付けさせることで、それによって再び罪を犯す事態を避けられる可能性がある」と述べた。同氏はまた、クイーンズランド州の青少年犯罪率は過去2年間でやや低下しているものの、再犯率をさらに引き下げることは依然として急務だと指摘した。
本当の落差は帳簿に表れている。ABCの報道によれば、教育、就労経路、生活スキルを提供する地域リハビリテーションプログラムは、拘禁コストのほんの一部で同じ集団に対応できるとされる。一方、こうした代替策に州政府がどれだけの予算を振り向けているかについて、報道では明らかにされておらず、Esuarveプロジェクトの一人当たり支出についても同様に公開されていない。
テ・プニ・フロモントはABCに対し、数年前には50戸の住宅に関する政府契約に入札する機会があったが、「当時はまだ態勢が整っていなかった」と明かした。その上で「現実には、我々は今や大型の受注を受ける準備ができており、それをやりながら若者にチャンスを与えることもできる」と述べた。
クイーンズランド州住宅担当大臣サム・オコナー(Sam O'Connor)はABCに対し、QBuildは公開調達プロセスを運用しており、Esuarveが将来の入札に応募することを歓迎すると述べた上で、「困難を抱えるクイーンズランド州民に機会を創出する機関、なかでも若者が技能を身に付け、就労を得て、人生を好転させる手助けをする様々なプロジェクトを歓迎する」と語った。
ただし、90%の就労率は創設者自身が報告したデータであり、現時点では独立した第三者による検証はなされていない。
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