タスマニア州、均衡予算の名のもとに芸術・障害者支援ポストを削減――地元無利子絵画購入計画の行方は不透明に
タスマニア州政府は、財務長官エリック・アベッツ氏の予算均衡のため、各部門に15億豪ドルの支出削減を求めており、アーツ・タスマニアの再編では250のポストが削減される。ABC News Australiaの取材によれば、COLLECT美術品購入計画を所管するポストや、障害児インクルージョン実践チームのポストも削減対象に含まれる。地元芸術家らは、同計画が彼らの売上の約50%を占めていること、運営費の大部分は1.5%の手数料で既に回収されていることを指摘し、州政府は事実上、公的支出を芸術家や障害者家族に転嫁していると警告している。
州政府が財務長官エリック・アベッツ氏の予算均衡のために各部門に対して推し進める15億豪ドルの歳出削減策の中で、タスマニア州でも最も象徴的な芸術支援策の一つであるCOLLECT美術品購入計画が、運命の岐路に立たされている。ABC News Australiaの報道によれば、アーツ・タスマニアの再編により250のポストが削減される予定で、COLLECT計画の管理担当ポストや、助成金プログラムを担当する複数のスタッフもこれに含まれる。
2009年に開始されたCOLLECTは、これまでに6700点を超えるタスマニア地元のアート作品、販売総額にして2200万豪ドル分を販売してきた。同計画は、地元のアート作品を購入する消費者に対し、最高8000豪ドルまでの無利子ローンを提供し、12か月以内に完済すればよい仕組みとなっている。同計画はさらに売上高の1.5%を管理費として徴収しており、これにより運営コストの大部分は既に同手数料で回収されている。
独立系画家のファリーダ・キャメロン氏はABCに対し、COLLECT経由での販売が自身の作品売上の約50%を占めると述べた。同計画が打ち切られれば、収入の半分を失うことになると警告している。版画家のマンディ・レナード氏も、COLLECTを通じて販売された作品が自身の売上総額の約半分を占めると語っている。
ハンマーク・ギャラリーのオーナー、アラナ・ドプソン氏は、政府の人員削減の論理と、同事業の財政上の論理が真っ向から矛盾していると指摘する。「そもそも政府はこれに大した経費をかけていないし、そのまま続けることは十分に可能なのだ」と同氏。その上で、計画の運営を担当する人員を全員削減してしまっては、そもそも計画をどうやって動かし続けるのかと問う。ギャラリーの共同ディレクター、エマ・ベイト氏は、COLLECTは豪州全土で唯一州政府が運営するこの種の計画であり、他の州は常に「非常にうらやんでいた」と付け加えた。同計画は特に若いコレクターにとって有効で、彼らが絵画購入の支出をクレジットカードに回さずに済むようにしていると指摘した。
人員削減の影響は芸術部門にとどまらない。ABC News Australiaの報道によれば、州教育省で障害児への支援を担うインクルージョン実践チームもまた人員削減に直面している。ところが、人員削減の発表の8日前に、ジョー・パーマー教育大臣の事務所はABCに対し「職員の人数削減案は提案されていない」と明確に述べていた。
COLLECT計画の今後について、州政府の旧産業開発部門(現ビルディング・タスマニア)報道官は「COLLECT計画終了の案は提案されていない」と表明したものの、同計画を所管するポストが削減されること自体は認めた。この説明ぶりには明白な政策的空白が残る。――ポストがなくなれば、総額2200万豪ドル、累計6700点の作品を販売してきたこの購入事業を一体誰が動かし続けるのか、誰にも分からないのだ。
緑の党副党首で芸術問題を担当するスポークスマンのヴィッカ・ベイリー氏は、ABCの取材に対し次のように述べた。「自明のこととして、現政権は芸術分野を重視していません。芸術が経済、コミュニティ、地域のアイデンティティ、そして世界における私たちの立ち位置に多大な貢献をしているにもかかわらずです」。同氏はまた、同計画が額装師や運輸業者など、産業のバリューチェーン全体に波及効果をもたらしていると強調した。
COLLECT計画に加え、タスマニア博物館・美術館自体もポスト削減に直面しており、世界的に著名な地衣類研究者や、植物標本館のキュレーター、司書、グラフィックデザイナー、写真家、そしてシニア展示専門員などの職が対象となる。事実上自立採算できている美術品購入計画も、障害児への支援チームも、博物館の中核研究ポストもが一括して削減対象とされる中、「均衡予算」という名のコストは、州政府の貸借対照表から、芸術家やコレクター、そして障害児を抱える家族の日常へと、静かに転嫁されつつある。
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